備前焼について


■備前焼の歴史

備前焼は平安末期(12世紀)ごろに作られ始めました。約千年の歴史があります。日本六古窯(瀬戸焼、常滑焼、越前焼、信楽焼、丹波立杭焼、備前焼)の一つです。
備前で採取される良質の陶土で一点ずつ成形し、乾燥させたのち、絵付けもせず釉薬も使わずそのまま千数百度の炎の力によって焼いたもので、土味がよく表れている焼き物です。一点として形も焼き味も同じものはありません。ただ、最近では少数ですが、絵付けをする作家もみられます。



■焼き上がりの変化


備前焼は、焼き締め陶ですので、焼き上がりの変化(模様)は、作家の工夫と、偶然性とによっています。工夫により、かなり自由に変化を出せようになっていますが、全く同じものは出来ません。
代表的な窯変(模様)は次のとおりです。
  • 胡麻(ゴマ)
    松割木などの灰が付着したものを言います。
    その大きさ、量、付き方などにより、玉だれ、かせ胡麻、飛び胡麻、糸胡麻などと呼ばれます。
    かせ胡麻の中で、エノキの肌のように焼けたものを榎肌と呼ぶことがあります。
  • 桟切(サンギリ)
    もともとは窯の間仕切りの桟の下に置かれた作品によくみられる焼き上がりで、赤、黄、灰青など様々な模様の変化が出たものを言います。
    最近では、焚口から遠い場所に置かれた作品に、炭を用いて桟切をだす手法も用いられています。
  • 緋襷(ヒダスキ)
    大量の作品を窯に詰める際に、作品同士がくっつかないように、稲藁を置いて詰めています。その藁のアルカリ分と陶土の鉄分とが化合して、赤い緋襷が出来ます。藁の跡が緋の襷をかけたような線になって残っているものを緋襷と呼びます。
  • 牡丹餅(ボタモチ)
    大皿などを焼く際に、その上に小さな円形の作品を重ねて焼くと、小さな作品が置かれていた部分だけが、他と違った焼き上がり(発色)となります。あたかも牡丹餅を置いたように見えるので、このように呼ばれます。
  • 青備前(アオビゼン)
    その名のとおり緑色に近い青い色の備前焼です。
    灰に埋まるなど、還元状態で焼かれた場合にできるものですが、現在では食塩を用いて人工的に作られることが多いようです。
  • 窯変(ヨウヘン)
    備前焼の焼き上がりは、いずれも窯の中での変化を狙って焼かれますので、出来上がった作品は全て窯変と言えます。ただし、備前焼で窯変と呼んでいるのは、特に変化が著しい作品で、焚口に近い場所で薪に埋もれて焼かれた作品を窯変と呼んでいます。
  • 伊部手(インベテ)
    塗り土をして焼成した美しい焼き肌を持つものを伊部手と呼びます。その多くは、黒に近い発色をしており黒備前と呼ばれています。
    塗り土は一種の釉薬とも言えますが、他の焼き物が素焼きをした後、色絵付けをしてもう一度焼くのに対し、備前では当初から塗り土をして1回の焼成で焼き上げます。
  • 二度焼(ニドヤキ)
    これは模様ではなくて、焼き方の手法になりますが、焼き上がった作品の中でも変化に乏しいものを、さらにもう一度焼いて変化を出したものです。
    伊部手同様に、美しい焼き肌を持つのが特徴で、安倍安人氏は、古備前に近いものをつくりだすために、多い時には5回くらい焼成しています。


■備前焼の利点

  • 壊れにくい
    薄造りのものは壊れやすいですが、「備前の鉢は投げても割れない」と言われるほど、厚手の作品は丈夫です。
  • 花が長持ち
    備前焼の花入れは、他の花瓶に比べて花が長持ちします。
    店主は、父(故人)が備前焼を好きだったこともあり、仏壇の花入れにも備前焼を使用しています。もちろん居間や玄関の花入れも備前焼です。
  • ビールが旨い
    備前焼のビアマグは、ビールの泡が長持ちします。そのため、ビールを美味しくいただくことができます。
  • 使い込むと味が出る
    萩の七化けと言われるほど、萩焼は使用によって色が変化しますが、備前焼の場合、次第にゴマなどが薄くなっていき、艶が出てくるなど、使い込むほど味が出てきます。
  • 多彩な作品
    備前焼作家は400人以上(故人は除く)います。
    一つの焼き物でこれだけの作家がいるのは備前焼だけです。
    備前焼の人気を物語っているとともに、それぞれが個性的な作品を作っていることから、多彩な作品があり、あなた好みの作品がきっと見つかることと思います。

店主紹介

雄龍 清志

「お届けしたいのは時間です」
過去に作られた作品を 現在保有(使用)したい人に届けることで 将来もその作品が輝き続けるでしょう。
作品から過去の雰囲気を味わい それを通じて現在の時間を楽しみ 将来の糧となさってください。

Ranking

Top